ゆうりしんぶん 2024年7月号


うごく、ゆうりくん

2024年6月のゆうりくん

ゆうりくんが うまれて初めての旅行は京都でした。
まだ寝がえりをうち始めたばかりで、抱っこ紐に入ってました。
そのあと、5歳のときに 京都鉄道博物館に遊びに行って、
今回が3度目の京都です。

あいにくの雨だし、暑いし。
でもまぁ ゆうりくんが11歳になったおかげで、やっと
「ボクは京都に行きました」と記憶に残してもらえる
京都旅行になりました。 


ボードゲーム

ゆうりくんの小学校の「クラブ活動」が どうやら「ボードゲーム」らしいんですよね。
「ボードゲームであそぶ」もするけど、たぶん「ボードゲームを考えて、つくる」がメインだと思います。
5月に 大阪に遊びに行って、ボードゲームで遊べるホテルに泊まったのもあって、ボードゲームブームです。
大阪から帰って来てからも 東京のボードゲームカフェに遊びに行くし、京都でも行きました。

ゆうりくんが 学校の「クラブ活動」で遊んで覚えたのが、「MONOPOLY」なんですよね。
「ボクの知っているゲームを紹介してあげるよ!」っていう感じで教えてくれましたが、
MONOPOLYは おとうさんが育った家にもあって、遊んだことがあります。
俳優の陣内孝則が「君の瞳をタイホする!」に出演して人気絶頂期だったころに
「MONOPOLYがすごくおもしろいんだぜ!」って言っていて、それで買いました。
まぁ… 「ダラダラと長いよ」というのが感想でした。
ゆうりくんは、MONOPOLYが上手です。積極的にトレードをして独占しようとします。
でもね、交渉はヘタかな。お人よしが出てしまって、不利な条件で OKを出してしまいます。

ママは ゲームに対して まったく研究心がないんだけど、最強の泣き落とし作戦をもっています。
ゆうりくんは ついつい「おかねはいらないよ」とママをなぐさめてしまい、ゲームルールが破綻します。


で、2024年7月現在のトップゲームは『街コロ』。
サイコロを使うし、物件を買うし、
MONOPOLYに似ているんですが、
こっちのほうがおもしろい。
SWITCH版も発売されたので、
今夜は SWITCH で街コロ大会です。
やっぱね、ボードで遊ぶと お金の計算だのなんだのが
とても大変なんですよ。
SWITCHって、コンピュータって、ほんと便利よねぇ。


KYOTO

ゆうりくんが もう少し大きくなったとき、「そういえば京都 行ったな」と思い出すとおもいます。
てか、思い出してよね、ちゃんとさ。
おとうさんも、こどものころ せっかく旅行に連れて行ってもらっても、
「あれは いつだったのかな」とか、「どこにいったんだっけな」とか、記憶があいまいです。
ここに書いておくから、ちゃんと思い出してほしい。

あまり「まとも」ではない京都観光プランですけどね。 

泊まったのは 星野リゾートの OMO 京都祇園でした。
ホテル名のとおり、祇園さん(八坂神社)の真ん前にあります。
おとうさんは30年前に京都に住んでました。
祇園さんは 懐かしい風景ですけど、
この祇園さんから鴨川までのエリアは
大学の飲み会の想い出ばかりなんですよね。

それに、まぁ 並ぶ店の顔がものすごく変わりました。

OMO 京都祇園の感想は… んー、イマイチですかね。
部屋に窓がないのが致命的です。
場所が良いので「ちょっと出かけては帰ってくる」
みたいな使い方もしたかったけど、
広いわりに閉塞感がある部屋なので、
帰りたいとはあんまり思いませんでした。

お部屋でパンを焼いたのは、おもしろかったですね。
ゆうりくん、パン焼いたの、おぼえてる?

1日目は 午前中は 土曜日だけど参観日で学校があって、午後から京都に向かいました。
だから 京都に着いて、夜ご飯を食べるだけの日です。
鴨川ぞいの川床のあるお店で食事したかったけど、雨。
そこで ゆうりくんが選んだのは、まさかのスシロー。
(´A`。)
なあ、ゆうりくん…「その土地ならでは」の料理をいただくんが、旅行の醍醐味なんやで。
でも おかげで安くあがりました。ありがとうな。

2日目は 祇園さん(八坂神社)、円山公園、知恩院、平安神宮の修学旅行ゴールデンルートです。
おとうさんが「知恩院の石階段をのぼろう」って言いだして、
ゆうりくんは 本当はイヤだったけど 、小雨の中 やけくそで駆け上がってくれて、ありがとうね。

岡崎神社で うさぎさんのおみくじをひきました。
中吉だったね。良い内容でした。

ママは 本が大好き、そして本屋さんが大好き。
京都で行きたいところも 本屋さん。
だから『ホホホ座 浄土寺店』という本屋さんまで わざわざ行きました。
で、本屋さんに入ると、ママ ほんとうに長いんよね。
ゆうりくんは本に興味がないので、ママを待つのが苦痛です。
でも 文句を言ったらママがかわいそうだから言わない。しゃがみこんで待ちます。えらいなぁ。

あ、そういえば おとうさんもね、おとうさんのおかあさん(ゆうりくんのおばあちゃん)が美容院に行く日はついていくんだけど、美容院には入れない。だから隣の大きい本屋さんで本を読んで待ちます。
2時間とか。兄ちゃんと こども二人きりで。
まじ、きっついで。本を買ってくれるんだけど、すでに1回読み終わってるんよね。

おとうさんは、旅行前に、めっちゃいっぱい調べます。
それはね、おとうさんが中学校のときに行った
京都(と奈良)の修学旅行の影響なんです。
「ちゃんと調べてから行けば、おもしろさが倍増する」
って習ったんだよね。
今回の旅行も、食事をする場所、いっぱい調べました。
それなのに、予定外のスシローだの、ビアレストランだの。
ハァァァー(´A`。)

そのあと 予約しておいたボードゲームカフェに行きました。
そこで「街コロ」に出会ったんだよね。

3日目(最終日)は、南へ向かってあるきました。
花見小路通りをあるいて建仁寺へ。
おぼえてるかな、みごとな龍の天井画を見たお寺です。
ゆうりくんは お寺のお庭とか 興味なかったけど、まぁね、おとうさんも そんなに興味ないです。
でも、ゆうりくんが 追い込まれたり、すごくつらい気分になったとき、建仁寺のお庭を思い出してください。
何にもおもしろいところがないけれども、逆に 何もイヤなこともない場所。ゆうりくんを責めない場所。
「そういう場所がある」ということ。というか、「本当は そんな場所ばかりである」こと。思い出してね。
疲れたらそういうところに行けばいいし、「でもやっぱ つまんないな」と感じたら、
イヤなことも時々起こるけど おもしろいこともいっぱい起こるいつもの場所に戻っていけばいいです。
昔から お寺ってそういうところだったんじゃないかな、と思います。
お寺は「正しい答えの場所」ではなく、「さて、やっぱり戻りますわ」と去る場所。

建仁寺の両足院で虎ちゃんのおみくじ、近くの禅居庵で猪ちゃんのおみくじをひきました。
虎ちゃんが中吉、猪ちゃんが大吉でした!
今回も「大吉が出るまで帰れません」クリアです!

「京都に来たら、清水寺には行きたいよね」と思って、二寧坂・三寧坂に向かうも、ものすごい混雑。
平日月曜日(ゆうりくんの小学校は特別に休み)なんですけどね。
めちゃめちゃ混んでるし、暑いし、上り坂だし。
なんの未練もなく途中で引き返しました。

ゆうりくんの初めての旅行の想い出の地、錦市場も 激混み。
10年前の錦市場といえば、地元の買い物客に ちょっと観光客がまじって冷やかす程度のにぎわいでした。
それが今は前に進めないほどの混雑で、『オーバーツーリズムとは何か』がやっとわかりました。
でも、いっぱい来てくれて儲かるなら、来てくれないよりいいじゃない。

錦市場を抜け出して、『にゃんこ大戦争』をつくっているポノス(PONOS)株式会社 京都本社前で記念撮影。
やっぱり、この旅行プランは まったく参考にならないね。
なんか、わざわざ記録しておくような旅行じゃないよね。


2024年6月18日の糸井さんのことば

モテる人というのは、根本のところで
「なんやかんやいってモテるだろう」と思って生きている。
ややモテる人というのは、根本に
「まぁ、なんとか多少はモテるだろう」と思っている。
お金をたくさん持っている人は、
「大きいお金を、どう動かすか」も考えている。
お金をあんまり持ってないない人は、
「小さいお金をなくさないように」を考える。

慣れ親しんだ条件や環境のなかで、知らず知らずのうちに、
判断のしかたが身についてくる。
たっぷり持っている人は、失敗することや、
なくすことの怖さをあんまり意識しなくていいから、
思いっきりフルスイングできる。
「できる」と思って、気分よくやっている人に対して、
「できないんじゃないか」と恐る恐るやっている人は、
どうやったって、とんでもなく不利だ。

そういうふうに考えていくと、
ぼくは、ビルがいっぱい立ち並んでいて、
周囲にいくつものコンビニが並んでいるような
いわゆる大都市に暮らしている人は、
実は、とんでもなく貧しい状況にいると思うようになった。
それは「広さ」への感覚だ。
なんていうか、都会の住人は「広さ」にモテてない。
大きな「広さ」をどうするかを考えたこともない。
「広さ」を自由に使ったことも、持て余したことも、
「広さ」に不自由を感じたこともない。
「狭いところにいる生きもの」に、
すっかりなりきってしまっているのだ。
駐車場の料金が月に数万円のところで生きているのだ。

ちょっと地方に出かけると、
「広さ」が大金持ちの大金以上に溢れていると気がつく。
空の高さも、海の広さも、「みなさん、どうぞ」である。
去年ぐらいから、ぼくは、この「広さ」の感覚を調整したくて、
いろいろ考えている。
檻のなかのハツカネズミじゃないんだからさ、
人間という生きものが持っている「広さ」の感覚を、
いろんな方法で取り戻せないものかと思っている。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
同時に、日本中で「広さ」は余っているのも実情だからね。

2024年6月20日の糸井さんのことば

思えば、ずっと仕事するのは好きだった。
「あの人から仕事をとったら、なんにもなくなっちゃう」
というふうに言われる人もたくさん見てきたが、
そういう人の、じぶんもひとりだったかもしれない。
仕事というかたちで、じぶんもうれしいし、
他人もよろこんでくれることがいっぱいできる。
もう、こんなにいいことはないよね。
そう思っていたし、いまでもそういう気持ちでいる。

「じぶんもうれしいことが、人もうれしい」というのは、
生まれたての赤ん坊から、おじいちゃんおばあちゃんまで、
みんながそう思っている大原理みたいなものだろう。
特に、災害のときに必要な仕事をしている人だとか、
人間のいのちに関わるようなことを仕事にしている人、
人びとが生きるのに大事なインフラを守っている人とか、
「じぶんもうれしい」の要素があろうがあるまいが、
「人がうれしい」を実現するために仕事しているし、
さらに、その仕事の場から逃げてはいけない。
死ぬような思いをしても、苦しいばかりの仕事でも、
それをすることで「人もうれしい」が見えたときには、
結果的に「じぶんもうれしい」が呼び起こされる。
そうやって考えれば考えるほど、
仕事を懸命にやることは大事だと思えてくるし、
仕事が好きだとじぶんにも言い聞かせるようになる。

でも、と、いまごろになってようやくわかるのだ。
仕事をすべてにしちゃぁいけないのだ。
いろんなやることが人にはいっぱいある。
子どもと遊ぶことだとか、暮らしにまつわることだとか。
そのいろんなやることを、人に代わりにやってもらったり、
ないことにして忘れていたりすることで、
効率よくたくさんの仕事ができたりもする。
たくさんの仕事ができたら「人もうれしい」ので、
それで「じぶんもうれしい」ということにもなるのだが、
やっぱり、それはあれこれのバランスを壊すことになるし、
人がやるはずのことをしないのは、いけないのだ。

女王蜂は、名前は女王と呼ばれておだてられているが、
生物学的には、卵を産むための「生殖虫」というものだ。
それ以外のことはなんにもできないのだからね。
人間も、仕事でなにか価値を生み続けることは大事だけど、
「それをすべてにしちゃぁいけない」のである。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
みんなにも、じぶんにも読ませるために書いたけど、どう?


おとうさんは、よくわからない。糸井さんのことばに対して、明確にこたえが書けないです。

ゆうりくんは買い物が好き。お金を使うことがたのしい。
でも、おとうさんは心配。お金は大切で、あんまりパーっと使っちゃいけないと思ってます。
おとうさんが小言を言うので、ゆうりくんもお金を使うことに少し慎重になってくれたと思います。
だけど、『お金をあんまり持ってないない人は、「小さいお金をなくさないように」を考える』とか
『「できないんじゃないか」と恐る恐るやっている人は、どうやったって、とんでもなく不利だ』とか
そう言われると、そうだねぇ、言っている意味はよくわかります。
あんまり「ゆうりくんが将来お金に困らないように」なんて 気をまわして、
「お金は大切なんだ、大事に使わないとだめだ」なんて説教したりせずに、
ゆうりくんの将来をただ信じていればいいのかもしれません。

ゆうりくんには、お金持ちにはならなくていいから、納得のいく仕事ができる人になってほしい
なーんて思っています。
でも、ゆうりくんの人生は、おとうさんのものではなく、ゆうりくんのものだから、
ゆうりくんがたのしめればそれでいいんだけどね。
それでも、ゆうりくんが これから何かを選択するときに、
選択肢がいっぱい残っていてほしいと思うと、少しでも良い結果になってほしいと思うと、
おとうさんがこれまでの人生で感じたこと、言いたくなっちゃうんだよね。


MUSIC

2024年6月のうごく、ゆうりくん の楽曲紹介

JUDY AND MARYさんの ♬ "KYOTO" です。

こんなに有名な曲を使っちゃっていいのか、
迷ったし、悩みました。
最初は Layziさんの ♬ "close 2 u" でムービーをつくって
Youtube の 「ゆーりズミックス」にもあげていたんですが、
でもやっぱり ジュディマリさんでつくりなおしました。

ジュディマリさんのこの曲、好きだったのにな、想い出の曲だったのにな
という方には 大変申し訳ないです。


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『うごく、ゆうりくん』 プレイリスト


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